子どもを授かり、新たな人生の節目を迎えた麻衣と洸一。お互いに望んだ幸せであるはずなのに、言葉にできない何かが二人の間に置かれたまま、旅先での5日間が始まる・・・。第31回釜山国際映画祭(10/6~10/15)のコンペティション部門に選出され、国内外で注目を集めている黒木華主演の映画『日曜のあと』(11月20日公開) より、本作のアザービジュアル8種が解禁。公開に先駆け、著名人の鑑賞コメントも到着した。

今回解禁となったアザービジュアルは、数々の映画作品のアートワークを手掛けてきたデザイナー・大島依提亜によるもの。余白を大胆に活かしたデザインで、新しい命を迎えようとしている夫婦の旅先での5日間を切り取った珠玉のビジュアルに。直線と湾曲が相容れる構図が、一番近くにいるのに分かり合えない人間同士の心の距離を巧みに表現している。スチールは、『愛がなんだ』『窓辺にて』など今泉力哉監督作品も数多く手掛ける写真家・木村和平が担当し、ただ待つしかない時間と空間の中で、様々な感情を内含した黒木華のこれまでにない表情を捉えた。

 

各界の著名人より絶賛のコメント(五十音順)
石沢麻依(小説家)
言葉を重ねるほど、自分も相手も追い込まれ、隔たりが生まれる。何かを言う前の沈黙や、独りになってはがれ落ちる表情など、この映画は小さなひびが走る瞬間をも丁寧にすくい上げていた。そうした静謐な緊張の果てに、私たちは取り返しのつかない傷を目にすることになる。

大森時生(テレビ東京プロデューサー)
誰かが決定的に間違ったことを言ったわけではないのに、会話を重ねるほど、取り返しのつかない場所へ向かっていく。こんなにも静謐なのに、緊張感にあふれ、恐ろしい映画がかつてあっただろうか。息をするのを忘れてしまうくらいに。

尾崎世界観(ミュージシャン、作家)
これまで都合よく忘れたり、なかったことにしてきた時間が、とある夫婦の物語として喉元に突きつけられた。唾を飲むのも躊躇うような静けさに、また逃げたくなった。

賀来賢人(俳優・プロデューサー)
3日前に、この映画を見た。
今日、このコメントを書かなければと思い、作品の事を思い出す。
分からなくなった。
あれは実際に私が経験した事なのか。
私が見た映画の記憶なのか。
彼らは私とは無関係なのか。

城戸(作家/ライター)
他者のことなど、何ひとつ分からない。劇場を出ても私たちは、本当のことを言ったり、ウソを言ったりしながら、少しでも人に優しく生きるのがせいぜいだ。

関友太郎(映画監督『災 劇場版』)
その会話はリアリティの極地。
その映像はソリッドさの極地。
怖い。美しい。気が狂いそう。
映画的悦びに満ち満ちた82分。

荘子it(Dos Monos)
出生前診断という極めて合理的な判定を待つ不安を入り口に、非合理な「自然そのもの」が侵食し、洗練された建築、温存された関係、家族の建前——それら人工的な世界の足場は崩壊し、日曜のあとには剥き出しの世界だけが待つ。緊迫したリアリズムと、超然とした現代の寓話的な佇まいが同居している。

武田砂鉄(ライター)
どんなにわかり合っていても、人と人には隙間がある。
どんなにすれ違っていても、人と人は結ばれている。
人と人はそれをあまり上手に決められない。
それでも生きる、だからこそ生きる。

妻夫木聡(俳優)
相手を思いやっているつもりでも、知らず知らずのうちに傷つけてしまう。優しさは時に無責任となり、愛情が疑念へと変わっていく。その心の揺れに、本来人間は孤独なのだと思い知らされた。
ヒリヒリとした感情が綱渡りする中、それでも前に進もうする強さに、僅かな希望を感じた。そう信じたい。

濱田英明(撮影業)
噛み合わない会話
渇いた笑い
焦点のない目線
交わらない距離
永遠のような無言
小さなため息
言ってもないこと
思ってもないこと
人ってこんなに分かり合えないんだっけ?
くつろぎの場は次第に居心地の悪いものになり、どこにも着地しないまま、ただ曜日だけが変わっていく。そして最後には、観ているこちらまで放り出される。
誰もが知っているのに、目を背けていること。カメラはそれを容赦なく、淡々と映し出す。でも、それは映画のなかだけの出来事ではなく、私たちがよく知っている現実だ。
このロケーションを見つけたことが、すでにこの映画にとっての成功。建築とそれを取り巻く環境そのものが、映画的な運動を生み出している。心理的な距離や心の動きと隔たりは、そのまま物理的な空間や構造に託され、ひとつひとつのショットのなかに見事に可視化されている。
そして、加藤監督の手のひらの上で、まんまと右往左往しているだけの自分がいることに気づく。

燃え殻(作家)
数ミリ単位でズレていくふたりを、僕たちは呆然と眺めているしかできない。
不自然なくらい自然な情景の中でズレていく。
どこが決定的だったんだろうか? 
最初のひと言か? 最後のひと言か?

山内ケンジ(劇作家・映画監督)
この見事な完成度は一朝一夕でできるものではない。
加藤拓也監督と黒木華、橋本淳がながねん舞台で育ててきたものの到達点であり結晶である。
と言っても舞台劇の映画化では全くない。でもあの過程があったからこそのホンであり息の合いかた。
不安と苛立ち、倦怠、火花。更に特筆すべきは、画面に覆われるコンクリートの無機質な冷たさとヌメッとした有機物の思考との対比である。素晴らしい。

米代恭(漫画家)
なんて嫌な映画!と叫びそうになるのを堪えていました。
主人公の気持ちもわかるけど、君ちょっと幼稚じゃない?
でもこういう状態あるよねわかる!の波をいったりきたり。

美しい自然と美しい建築の中、計算された画角で余す所なく感情の綻びを拾い上げ、終わった後やっと呼吸ができる、そんな映画です。

若林萌(アニメーション作家・イラストレーター)
そんなつもりじゃないのに広がっていく溝。彼らのやり取りに身につまされる思いで見入ってしまいました。
どうしてこうも分かりあうのは難しいのか。それでも、こうなるのはとても分かってしまう。
加藤監督が生み出すリアルな台詞の数々と、それを体現する役者の力に圧倒されました。

あらすじ 山と湖に囲まれたリゾートホテルで、不妊治療の末に子供を授かった麻衣(黒木華)と洸一(橋本淳)は旅先でのひとときを楽しむつもりだった。翌日には麻衣の叔母である由美(吉田羊)と哲也(古舘寛治)の夫婦も合流し、麻衣と洸一は叔母夫婦に妊娠を伝えようとしていたが、一転、二人は発表に慎重な様子を見せる。二人の間に置かれた言いづらい気持ちが月曜日に向かって段々と膨らんでいく――。

映画『日曜のあと』11月20日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
配給:ラビットハウス ©2026 映画「日曜のあと」製作委員会

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