ひつじのショーンの劇場版最新作『映画 ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物!』が10月23日(金)に全国公開される。『ウォレスとグルミット』(89~24)や『チキンラン』(00~23)を手がけるストップモーションスタジオのアードマン・アニメーションズによる人気シリーズ『ひつじのショーン』(07~26)の映画第3作。アードマンのお家芸とも言える畳み掛けるようなギャグや、ワクワクするメカやギミックの数々は今回も健在だ。

また本作のテーマ「ハロウィン・ホラー」にちなんで、名作ホラー映画のオマージュがふんだんに盛り込まれており、映画ファンならニヤリと笑える仕掛けが満載。まさに大人から子どもまで楽しめる最高にハッピーなハロウィン・ムービーだ。

公開を前に、共同監督を務めたスティーブ・コックス監督&マシュー・ウォーカー監督と、『ノーマン・ザ・スノーマン』シリーズを引き継ぎ、最新作『ノーマン・ザ・スノーマン ~こどもたちのひとつ星~』を完成させたばかりで、劇場公開も控える廣木綾子監督による鼎談が実現。同じストップモーションのフィルムメーカーとして、それぞれの映画作りへの情熱やこだわりを語ってもらった。

『映画 ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物!』あらすじ

ショーンと仲間たちが暮らす牧場は、ハロウィンの準備まっさかり。ある日、牧場主が大切なかぼちゃ畑をめちゃくちゃにしてしまったから、さあ大変!問題を解決しようとショーンが謎の薬を開発したことで、事態はますます大騒動に。牧場主が行方不明になり、なんと、もじゃもじゃの怪物まで現れてーー。はたしてショーンたちは、牧場主を見つけ出し、牧場を守ることができるのか!?

『ノーマン・ザ・スノーマン〜 こどもたちのひとつ星〜』あらすじ

「雪が降るとやってくる友だち・・・あれは小さい頃の夢だったのかな。」かつての少年は青年になり、母親と離れて暮らしていた。故郷に帰ったものの、母親に対して素直になれない青年は、ノーマンと再会する。するとふたりの前に突然、「雪の花」を探す謎のこどもが現れる。ノーマンと青年はその子と一緒に、雪積もる森へ入っていく——

Index

アードマン創立50年の歴史が支えた新しい挑戦

Q:『映画 ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物!』『ノーマン・ザ・スノーマン ~こどもたちのひとつ星~』の感想をそれぞれお聞かせください。

ウォーカー:『ノーマン・ザ・スノーマン ~こどもたちのひとつ星~』を観ました。素晴らしい作品でした。

コックス:とても美しいですよね。実は私は、視聴中にネット環境のトラブルがあり、まだ最後まで観られていないんです。「この後どうなるの?」と気になっていたところで途切れてしまったので、戻って早く続きを観なければと思っています。

ウォーカー:僕は最後まで観ましたよ。とても良かったです。本当に美しかったですね。

廣木:ありがとうございます。光栄です。私も『映画 ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物!』を拝見しました。すごく笑わせてもらいました(笑)。セリフを使わず映像だけで伝える表現の多彩さや、アニメーションのクオリティに本当に感動しました。また今作独特のホラーテイストや音楽のアレンジ、全体的な画のトーンも映画らしい仕上がりで、とても素晴らしかったです。童心に帰って楽しむことができました。

あとはやっぱり、怪物の毛に関するシーンが本当に素晴らしかったです。毛の質量を感じるアニメーション(動き)でしたね。ストップモーションでやる意味が伝わってくるアニメーションだなと。アードマンの歴史の厚みを感じました。

『映画 ノーマン・ザ・スノーマン 〜こどもたちのひとつ星〜』Copyright © TAIYO KIKAKU Co., Ltd. / TECARAT

コックス:ありがとうございます。ご存知の通り、ストップモーション・アニメーターにとって「毛」を扱うのは最も難しいことの一つです。これは本当に大きな挑戦でした。(※)

※アニメーターが人形を動かす際、意図せず毛に触れて動かしてしまったり、キャラクターが歩いたりするたびに毛の一本一本の動きを制御しなければならないため。

そこで、毛をできるだけ固定された状態に保つための特別な処理を施しました。また、大きな毛束の中にはワイヤーを仕込んでいて、細かな毛先を一本一本動かせるようにしています。さらに、その大きな毛束自体も、それぞれのパーツが動くような構造になっています。

ありがたいことに、私たちのパペット制作チームはとても経験豊富です。彼らは50年にわたってこの仕事に携わってきたベテランで、技術を磨き続けてきました。彼らの経験と技術のおかげで、私たちが思い描いたほぼすべてのものを形にすることができました。もちろん、「怪物」のデザインはストーリーに基づいています。今作の構成上、最初から「毛」は不可欠な要素でした。

ウォーカー:「怪物」のパペット開発は、制作に入ってすぐに始まりました。映画本編の撮影に入る前に数多くのアニメーションテストを行いました。「毛と足の重さに苦戦しながら走る姿を表現したい」という具体的なイメージがあったので、撮影前にパペットがどのように動くのかを確かめるテストを重ねたのです。リード・アニメーターの1人が開発段階からパペットを動かし、その「重み」や「走り回る様子」をどう表現するか、試行錯誤を繰り返していました。そうして長い時間をかけ、あの怪物らしい雰囲気を追求していきました。

密な共同作業から生まれる一本の映画

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