理不尽な出来事や納得のいかないニュースが多い現代社会において、私たちがエンターテインメントに求めるのは、悪を容赦なく叩きのめす「サイダー(胸のすくような痛快さ)」展開ではないだろうか。一見すると平凡な職業に就きながら、実は極限のミッションを背負って善良な人々を守る、頼もしい身近なヒーローたちの韓国ドラマ5本を紹介する。
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『エージェント・キム: リアクティべーティッド』(Netflix)
(写真=SBS)
主演:ソ・ジソブ、チェ・デフン、ユン・ギョンホ
主人公の「キム部長」は、どこにでもいそうな平凡なシングルファザーの会社員。可もなく不可もない毎日を送っていた彼だが、ある事件をきっかけに追われる立場となる。物語が本格的に動き出すのは、愛する娘ミンジが何者かに誘拐された瞬間。キム部長は長らく封印していた牙をむき、世界で最も危険な男へと変貌を遂げる。
主演のソ・ジソブが演じる、静かな怒りを内に秘めたキム部長の表情変化は、見る者の背筋がぴんと伸びるほどの極限の緊張感をもたらしてくれる。本作は、韓国放送時に初回視聴率9.5%からわずか第4話で21.6%へと急上昇し、空前のシンドロームを巻き起こした。最高視聴率は23.0%で、現在早くもシーズン2の企画が進行中。
『ワンダーフールズ』(Netflixオリジナル)
(写真=Netflix)
主演:パク・ウンビン、チャウヌ、チェ・デフン、イム・ソンジェ
主人公は、予期せぬ出来事で超能力を得てしまった、どこか欠点のある平凡な若者たち。決して完璧ではない彼らが、それぞれの不器用な能力を駆使して街のヴィランに立ち向かい、傷ついた人々を救っていく。
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を世界的ヒットに導いたユ・インシク監督と、観客動員数歴代級を記録したコメディ映画『エクストリーム・ジョブ』の脚本家がタッグを組み、特有のユーモアと温かいヒューマンドラマを見事に融合させた。さらに、主演を務めるパク・ウンビンとチャウヌの豪華共演も見逃せない。予測不能な行動をとる愛らしい主人公と、秘密を抱えたミステリアスな公務員という新鮮なキャラクター設定で、新たな魅力を発揮。どこか抜けている「愛すべき等身大のヒーロー」たちが織りなす、笑いと感動の痛快ヒーローアクションとして必見の一作だ。
『復讐代行人~模範タクシー~』シリーズ(Lemino、ABEMA)
(写真=SBS)
主演:イ・ジェフン、キム・ウィソン、ピョ・イェジン、
謎に包まれたタクシー会社「ムジゲ運輸」が、法で裁ききれない悪党たちに代わって痛快な復讐を遂行するダークヒーローの物語。韓国で実際に起きた事件や社会問題をベースにしており、被害者の痛みに寄り添うリアルな描写と、彼らがもたらす確実な復讐劇が視聴者に強烈な「代理満足(カタルシス)」を与えてくれる。冷静さとカリスマ性、そしてどこか切なさを漂わせる人間味あふれる主人公キム・ドギ(演者イ・ジェフン)の魅力も相まって絶大な人気を博し、シーズン3まで制作された。
さらにスケールアップしたシーズン3では、舞台が日本の福岡周辺へと拡大。この日本編には、個性派俳優の笠松将と竹中直人が登場する。主人公たちと激しく対峙する日本人俳優たちの圧倒的な演技と存在感も、シリーズの熱狂をさらに加速させる大きな見どころとなっている。
『熱血司祭』(U-NEXT、Prime Video ほか)
(写真=SBS)
主演:キム・ナムギル、キム・ソンギュン、イ・ハニ
元国家情報院の対テロ特殊要員という異色の経歴を持つカトリック司祭(演者キム・ナムギル)。血の気が多くすぐに手が出る彼が、気弱でお人好しな刑事(演者キム・ソンギュン)や、出世欲にまみれたどこか憎めない悪徳検事(演者イ・ハニ)らと異色のタッグを組み、恩師の死の真相と街に蔓延る巨悪のカルテルをぶっ壊していく。
本作最大の魅力は、キレのある本格アクションと、息つく暇もないほどの爆笑コメディやパロディが見事に融合している点。主演のキム・ナムギルは、善と悪の境界線を越えてでも正義を貫くこの痛快無比なキャラクターを完璧に演じ切り、その年の「SBS演技大賞」で大賞を受賞するほどの圧倒的な評価を獲得した。視聴者からの熱烈なラブコールを受けてシーズン2も制作されるなど、「サイダードラマ」の金字塔として最高のカタルシスを与えてくれる傑作だ。
『悪霊狩猟団: カウンターズ』(Netflix)
(写真=tvN)
主演:チョ・ビョンギュ、ユ・ジュンサン、キム・セジョン、ヨム・ヘラン
普段は行列のできる人気ククス(麺)屋で働きながら、その正体は人間を食らう悪鬼を捕まえる特別な能力を持った「カウンター」たちの活躍を描く。それぞれが心に傷を抱えながらも、疑似家族のような絆で結ばれた彼らが、命懸けで市民を守る姿に胸が熱くなるアクションファンタジーだ。痛快なアクションと心温まるヒューマンドラマが見事に融合したことで爆発的な口コミが広がり、韓国のケーブルチャンネルOCNの開局以来最高となる視聴率を記録。その熱狂的な人気は国内にとどまらず、Netflixを通じて世界的ヒットとなり、シーズン2まで制作されるほどの社会現象を巻き起こした。
彼らは決して最初から無敵だったわけではなく、傷つきながらも「誰かを守りたい」という強い意志で立ち上がる。その不屈の姿は、日々を懸命に生きる私たちに、明日へ向かうための大きな勇気を与えてくれるはずだ。
(文=韓ドラLIFE編集部)
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